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「初めてきのこを食べた時」
2007.08.11(Sat)
あくまでも妄想であり全てはフィクションです。


時は氷河期
人間が洞穴で細々と暮らしていたと言われる時代。


その日も吹雪だった。
もう何日続いているのだろうか?・・・・・
あまりに強すぎる雪のせいで、我々は外に狩りへも行けず、たくわえておいた保存食も残りわずかとなり、朝の集会ではこれからの食料について話し合われた。

洞穴の長からは「保存食を減らさぬようにし、まだ様子を見よう。そして、まだこの洞穴の全てを我々は知らない。だからなにか食べれそうなものを見つけたら持ってきてくれ。」との事。
長がまだ『あれ』をやろうとしてない事がわかり、集会に参加していたもの達は皆安心したようだった。

ところで食料を節約しろと言ってもそれには限度がある。
この洞穴全体の人数は約100人とちょっとそれに対して食料が、主食だけで考えて約500食分程度・・・・・
どう頑張ったとしても一週間が限界だ。
そうなるとやはりこの洞穴内で食料になるものを探さないといけない。
肉類があるはずもないし・・・やはり植物でも探すか?
しかし、こんな岩が露出した洞穴では植物も生えそうにない。
さてどうしたものか・・・・


そうこう考えていると
「そろそろ巡回行くか。」と言う声が上がり始めていた。
朝の集会の後、数人で洞穴内の見回りをする規則があり、本日は私達が担当だったからだ。
普段は「住人の様子を見る」程度の見回りだったが、今日は「食料探し」も兼ねてやるので少しだけ忙しくなりそうだ・・・

私は重い腰を上げて、普段からの同僚達と巡回に出掛けた。
まずはどこにしようか?
とりあえず普段から人の集まる大広間。
異常なし、良いことだ。
続けて他も回ったがどこも異常なし。
どうやら最初の予\想ははずれた様だ。
残すは1つ、薪置き場だけか・・・ここも特になにも無さそうだな。

部屋に入る前、一人がこんな事を言った。
「いざとなったら薪食べればいいんじゃないっすか?頑張れば食えそうっすよ?」
この中では一番の若者だった。
こいつはいつもこんな冗談ばかり言って周囲を和ませる、いわばムードメイカーだ。
今回もそのつもりだったらしく、皆が笑うと満足そうな顔をしていた。

笑顔も消えぬまま、薪置き場に入ると、そこには独特のこもった臭いが・・・・カビ臭い・・・・
薪に異常はない様だ、ではどこからこんな臭いが?
答えが出るまでは少し時間がかかった。
原因はやはり薪だ!
しかし薪そのものからではない・・・・
薪から生えている新芽?違うな、こんな色をした新芽があるはずがない。
ではこれはなんだ?

薪からは、茶色や白など、様々な色をした奇妙なものが生えていた。
しかもおびただしい量だ。

その、異様とも言える光景にそこに居た皆が言葉を失った。
こんな光景を見たら例え長でも驚くだろう。

・・・しばしの沈黙の後、一人がポツリと言った。
「・・・・これ・・・もしかしたら食えるんじゃ・・・・」
言ったのは一番の若者、奴だ。
そこにいた全員が驚いていたが、一番驚いたのは言った本人のようだ。周りをキョロキョロと見て、そして申\し訳なさそうにしていた。

このままずっとこうしているわけにもいかなかったので、私は周りを促して一応摘み取ってみる事にした。
始めは皆気持ち悪そうに摘んでいたが・・・・いや、最後まで皆気持ち悪そうにしていた。
全て摘みきった後、そのものを皆で囲みどうするか話し合った。

「これを持っていくのか?」
「そもそも食えるのか?」
など言い争ったところでなにも変わらず、結局試しに誰かが食べてみる事に・・・・・
まず候補としてあがったのはやはり若者、言い出しっぺが食うべきだと、
確かにこいつが言い出した・・・しかしこんな得体の知れない物を食わせたらまとめている私が責められる。でも、私だって食いたくない。

迷ったあげく私は仕方なく・・・・・
「・・・長に食べさせよう」と言った。
長なら物知りだし、体も強いからこそ長なんだろ?だからこれで何かあっても大丈夫だろう。
とそれらしい事を言い皆を納得させた。
・・・・長、頑張って下さい。


私達は長のもとに戻り、早速あの物体を献上した。
長は「これは何かね?」と言ったが、
ただ「珍味です」とだけ言い、長に食べる事をすすめた。
長は私達を信用していたらしく、なんの迷いもなく口へ運んだ。
そして一言、「うむ、これはなかなかいける。」とのこと。
少し心は痛んだが、大丈夫そうなので安心した。
そして長は、「良いものを見つけてくれたのぅ。」と奥の部屋に帰って行ったので、私達も大広間ふそそくさと戻っていった。


その日の夜・・・長はぶっ倒れた・・・・
やはり食べなくてよかった・・・
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Comment
どんまい
いまぃさん、小説もかいてるんですね
ペス (URL) 2007/08/12 Sun 20:13 [ Edit ]












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